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巻頭通信2019年3月号


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30年を超えたアニマルセラピー(CAPP)活動のこれから

理事 吉田 尚子

いつも日本動物病院協会およびアニマルセラピー(CAPP)活動をご支援いただき、感謝申し上げます。
1月末にNHKスペシャルで「ベイリーとゆいちゃん」という番組が放送されました。
人と動物の相互作用を科学的根拠を交えながら、長期入院でつらい手術前後の励まし、闘病において時にはリハビリお散歩に寄り添い、慰め癒す犬の包み込むような温かいオーラがよく描かれ、美しい音楽とともに涙を誘いました。

●アニマルセラピー アップデート●
30年を超えた弊会アニマルセラピー(CAPP)活動は、多くの皆様のご協力をいただきながら、全国のさまざまな施設で、幅広い年代の方々に素晴らしい笑顔を広げています。
新しい主旨の活動としてR.E.A.D(読書介在犬)プログラムがあります。R.E.A.Dプログラムは動物介在教育(AAE)の活動の一つとして、現在東京の三鷹市と新たに千葉県流山市でもはじまりました。犬という身近な動物の温もりを感じながら楽しそうに本を読む子どもに、「もっと大きい声で」「気持ちをこめて」とか「よく読めている」などと、犬は朗読者のできばえなど、もちろん評価するはありません。穏やかにそこでただ優しくじっと聞いてくれている、その姿勢が子どもたちを生き生きさせ、自信と勇気、読書の楽しさを実感させてくれるようです。実際に犬の存在は子どもの学習における集中力を高めるというデータもあります。
 また、近年私たちが大変心を痛める社会問題の一つとして、児童虐待による痛ましい事件が絶え間なくニュースで報道されています。アメリカにはこのような子どもたちを支える、コートハウスドッグというファシリティドッグ(専門的な繁殖、訓練を受けた補助犬)の活動があります。主に法廷や専門の児童相談所、病院などで、被害児童の恐怖感、不安などをやわらげ、安心感、安全感や感情コントロールをサポートします。
日本でも心や身体の傷ついた子どもたちに特別なサポートをするための設備や、そこにコートハウスドッグのような犬が介在することについて、子どもたちを支える法律家や小児科医などを中心に、少しずつ関心が集まっているようです。
このような施設で活躍できる犬たちも、R.E.A.Dプログラムの介在犬も、どちらにも求められことは、子どもが大好きでありながら、興奮せずにのんびりと落ち着いて自然とそばにいられること。何も言わず、静かに子どもたちの頑張りや痛みに共感し、そっと、じっと寄り添う空気のような犬の温かさなのです。このような資質は、多くの場合、もともと持って生まれた穏やかな資質を基本に、その上に適切な愛情とトレーニングが加わることで、さらに育まれていきます。私たちはそれぞれの犬の個性にあった素晴らしい活動を誘導してまいりたいと思っています。この子はそんなのんびりしたあったかいワンちゃんです!という方、ぜひお近くのチームリーダーにお声をかけてみてくださいね。

●IAHAIO 2019はNYグリーンチムニーズ*で開催●
IAHAIO(人と動物の関係に関する国際学会)をご存じでしょうか。
人と動物の相互作用について正しい理解を深めるために、各国で活動している学会や協議などの国際的な連合体として1990年に設立されたこの組織は、3年に一度、会場を変えて、この分野では世界でも数少ない大きな国際学会を開催しています。前回のIAHAIO 2016はパリで開催され、この時はじめて児童精神科のある小児病棟でのアニマルセラピーの効果を発表しました。IAHAIO 2013のシカゴ大会に参加した時は、どうしても訪れたかったアニマルセラピーの世界を常にけん引してきた素晴らしい施設、ニューヨークのグリーンチムニーズを帰国前に訪問しました。そして今年のIAHAIO 2019(2019年4月11日~13日開催)は会場そのものが、そのGチムニーズです!私としてはまさに一石二鳥。今回、JAHAがCAPP活動の効果検証の一つとして、継続的に行っている千葉こども病院小児科病棟での犬介在療法について、発表させていただくことになりました。
この内容は追ってこのニューレターでもアップデートしてまいります。
* Green Chimneys(GC)とは
特別なケアを必要とする子供たちへのAAEとAAT(動物介在療法)を専門に、世界を引率する施設として、1947年、NY BrewsterのFarm&Wildlife Center が創設、現在は第2校舎としてNY Clearpoolにもキャンパスを構えるNPO。
70年以上にわたり、社会的、精神的、行動学的な適応障害に苦しむ子供たちに、豊かな自然環境と人と動物の相互作用がもたらす良い効果を提供。今回の学会会場となるBrewsterキャンパスでは300頭もの家畜に加え、負傷したり、野生に戻る事ができなくなったwildlife(野生動物)、馬や犬などが学生やスタッフと一緒に暮らしている。

おわりに
冒頭で、テレビ番組に登場した子ども病院に常駐するファシリティドッグ(ボランティアではなく、医療専門家のハンドラーと勤務する)は、日本にまだ3頭(冒頭のテレビ番組でもその素晴らしい活躍ぶりを惜しまれながら引退したベイリーちゃん、後輩のヨギちゃん、アニーちゃん)しかいません。以前その活動を主催するNPO法人 シャイン・オン・キッズから弊会に、セラピードッグとファシリティドッグの相違点を明確にしたい、とのことで、各比較項目を作成したことがありました。同じAATを目指す活動者として、その活動目的は、「病院での子どもたちの治療や療法への前向きな姿勢を促し医療従事者たちの行う治療効果を少しでも上げること。重い病気の子ども達の抱える過剰なストレスを抑え、心を癒し勇気を与える役割」としています。
同じ目的ですが、それをより多く果たすために、ファシリティドッグは、医療従事者であるハンドラーが犬とともに病院へ常勤という形式をとっており、このため病院側の利用料は高額になります。犬も、医療スタッフであるハンドラーとともに勤務する施設のスタッフとして扱われ、自由に病院内を行き来しています。容態が変わりやすく、強い感情の変化を示すことも多い、重病の子どもたちを抱える病院で、いつでも対応できる常駐犬の存在はさぞ心強いことでしょう。
一方で弊会のCAPP活動は月1~2回の訪問活動という形をとったのんびり型のボランティア形式。それでもそれなりに学会発表できるほどの科学的効果を生み、笑顔は増え、医師たちはよい評価をしてくれています。それぞれの形で、チャイルド・ファースト、利用する対象者の方を第一に考えるパートナーでありたいと思います。
 愛情のある人と犬がともにできることを、これからも待っている人のために続けていくこと、今すぐ求められる場所に行けなくても、約束の日には必ず行ける私たちで、可能性を追い続けてまいります。引き続き温かいご支援ご協力をお願いいたします。

●クリステル・ヴィ・アンサンブルからのお知らせ●
一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル(代表理事:滝川クリステル)では、アニマル・ウェルフェアに則った犬猫の殺処分ゼロを目指すために、自宅で保護犬・保護猫を一時的に預かるボランティア(フォスター)を始めとする動物ボランティアの育成に取り組む「フォスターアカデミー 〜動物ボランティアはじめませんか〜」を開催しています。
3月2日(土)には名古屋市動物愛護センター 愛護館にて「フォスターアカデミー セミナー in名古屋」を開催しました。テーマは「保護猫を自宅で預かり、幸せにするために」で、講師は村田香織先生(もみの木動物病院副院長)です。今後、各地で同様のセミナーを開催予定です。
また4月6日(土)からは、保護猫を預かるために必要な知識と心得を身に付ける全6回の連続講座「ベーシックプログラム 猫コース6期」が始まります。こちらは東京での開催となりますが、ご興味のある方は「フォスターアカデミー」のホームページをご覧ください。
フォスターアカデミー~動物ボランティアはじめませんか~

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