アニマルセラピー|CAPP活動


参加者の声

概要参加方法活動予定活動施設参加者の声IAHAIO

CAPP認定パートナーズでチームリーダーも勤める JAHA CAPP委員 小林美和子さん

獣医師やボランティア仲間と共に福祉施設などへ訪問活動を続けて10年。現在はチームリーダーとして、新しいメンバーの育成にも力を注いでおられます。


ある写真展がきっかけでした。

社会貢献しようなどと考えて始めたわけではないんです。きっかけは、たまたま立ち寄った島津禎久さんの写真展「充たされた日々−イギリスのホスピスを訪ねて」でした。そこに終末期の患者さんがベッドに横たわり、犬をやさしくなでている写真があったんです。当時の私は、JAHAのこともCAPP活動のことも知らなくて、ただただ写真に感動し、「日本も早くこんなふうになればいいのに」と思っていました。

私もいつかは病気をして体が動かなくなる日が来る。そのとき私の犬がそばにいてくれたらどんなにいいだろう、どんなに心がやすらぐだろうと考えたんですね。JAHAを知ったのはその直後です。CAPP活動が紹介された新聞記事を見て「日本でも同じような活動が始まっていたんだ」と感激しました。その日のうちにJAHAの事務局に電話をかけたんですよ。「私と私の愛犬ジョイをつかってください」と言ってね。

最初はちょっと苦労したんです。

子供時代のジョイはおてんばでしたが、出産した途端にびっくりするぐらい落ち着いたんです。「これならどこに連れて行っても大丈夫。訪問活動も立派にやれる」と自信満々でした(笑)。

ところが、実際にやってみると難しくてね。初めて連れて行った高齢者施設では、車椅子に乗ったお年寄りを見た途端、ジョイの足がピタッと止まってしまいました。ジョイにしたら「ここはどこなの?」という感じだったんでしょうね。私の方はやる気満々でしたから、なんとかしなきゃと四苦八苦。でもジョイをなだめたりすかしたりしているうちに終わってしまいました。最初の五、六回はずっとそんな調子でしたね。そこを我慢して乗り越えると状況は変わるんです。でも、それはあとになってわかること。ジョイの緊張が解けないうちは「どうしたらいいんだろう」と不安でした。


焦らないことですね。

今なら良くわかるんです。飼い主は焦っちゃダメなんです。最初からうまくやろうなんて思わないほうがいい。私自身が苦労したので、いまは初めて参加してくださる方に「焦らないで。あなたの動物をしっかりケアしてあげてね」と言うようにしています。

動物は賢いから、時間がたてばちゃんと雰囲気をおぼえてくれるんです。それまでは動物に優しい言葉をかけながら、みなさんが活動しているのを隅っこで見ているだけでいい。動物が落ち着いてきたら、少しだけ参加してみる。うまくいったら「えらいね」とほめて喜んであげる。動物の緊張が高まってきたら下がればいい。「今日は無理かな」と思ったら途中で退場させてもらっていいんです。

訪問先の方々に喜んでいただくのはもちろん大切なことだけど、飼い主がまず考えなければならないのは、自分の動物が喜んで訪問活動に行く状況をつくることなんです。

仲間に支えられ、あっという間に十年。

苦労したのは最初だけ。その後は周りの方々に助けていただきながら、心から活動を楽しむことができました。「うまく言葉をかけられるかしら」と心配したのも最初だけ。動物を連れていると、話すきっかけは自然に生まれるんです。ふだんは無口な方が自分から言葉を発してくださることも多いし、静かに動物をなでておられるときは、むしろ言葉なんていらないぐらい。

この活動を続けてきて本当によかったと思います。ジョイやデュークもひとまわり成長したし、私はこの子たちをいっそう愛おしく思うようになった。訪問先の方々からは感動をいっぱいいただきました。そして、喜び合い、支え合う仲間ができました。

CAPP活動は「人と動物との絆」だけでなく、「人と人との絆」もしっかり育んでくれたんです。だって、年齢も生活環境も違う人たちがこんなに仲良くなり、心を通い合わせることができるんですもの。

一緒に活動している仲間は私の宝物です。


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